修了生情報

自身の研究テーマを追求するための環境と経験豊富な指導員によるサポートが充実

 私は、卒業間近にキャリア選択を検討する中で企業経営における組織・人材戦略に興味を持ち、経営学-組織論を学びたいという結論に至り、学び慣れた本大学の大学院へ進学することを決めました。私は本大学の経済学部卒のため、経営学領域は進学を決めてから一からのスタートでしたが、そんな私でも山岡先生が快く受け入れてくださったので今日の私があると考えています。

 当大学院では、テキストベースでの普遍的な経営学の基礎知識に加え、実際の企業事例を取り入れたケーススタディが豊富で、実務に寄り添った講義が特徴的と思います。特に組織戦略や、技術経営(MOT)、リスクマネジメント、コーポレートガバナンス(CG)など、現在でも通じる経営テーマにおいて、多数の事例に触れることができたことは現在でも実務の基礎知識として役立っています。カリキュラムによっては同期生と議論したり、協力して課題に取り組んだりしたことで、思考を深掘りできたことが印象に残っています。また、山岡研究室の修士生は私のみだったこともあり、1対1で研究に対する指導・アドバイスを頂けました。課題設定や文献の探し方・参照方法、分析手法など研究の基礎を指導頂けたことで、拙いながらも1つの研究をやり遂げることができました。

 卒業後、事業会社(建設業)の人事部を経て、現在は経営コンサルティングファームで組織・人材領域のコンサルタントとしてクライアント企業を支援しています。進学時に興味・関心を持った領域・テーマに関わりワークできていることは、経営学-組織論との出会いと当大学院での学びのおかげです。

 皆さんが、自身の興味・関心を突き詰めるための環境とサポートは十分に整っていると思います。当大学院を最大限活用し、企業や研究分野などで活躍されることを期待します。

石岡 拓哉さん(Takuya Ishioka)
国際社会科学研究科 博士課程前期 経営学専攻 修士(経営学)
2008年 横浜国立大学 経済学部卒業
2010年 横浜国立大学大学院 国際社会科学研究科 博士課程前期 経営学専攻修了
2010年 戸田建設株式会社 入社、新卒で建築工務部門、異動で情報システム部門を経て人事部門に所属
2019年 株式会社レイヤーズ・コンサルティング 入社、経営コンサルタントとして組織・人材領域を中心に企業支援に従事
2023年 アクセンチュア株式会社 入社、前職と同領域を専門に企業支援に従事
現在、アクセンチュア株式会社 コンサルタント

ダイバーシティに富んだ環境で、グローバルに活躍できる研究力を身に着けることができます

 私が、横浜国立大学大学院国際社会科学府で5年間過ごして一番感じたのは、「学生同士および学生と教員の間のつながりが強い」ということです。

 博士課程前期では、経営学の各研究分野の最前線に立つ教員の方から熱心に指導いただいたことで、経営と会計の世界の一端に触れることができ、研究の魅力や楽しさを感じることができました。講義やゼミにおいては、多様な個性を持つ学生と学び合い、意見交換を積極的に行い、表現力やコミュニケーション力が磨かれました。また、定期的な国際交流イベントへの参加を通して、異文化理解の精神や、さまざまな国の人々と協力できる国際感覚を身につけることが学府の特色の一つです。

 博士課程後期では、3人の教員で構成する論文指導委員会から、研究の進め方を始め、研究手法、論文作成など、研究に関するあらゆることに対して丁寧に指導する体制になっています。そのおかげで、予定通りに博士論文を提出することができました。また、学校には豊富な研究資料があり、キャンパスも自然に囲まれた静かな環境で、落ち着いて研究に専念できると思います。

 現在は、横浜国立大学の専任教員としてサステナビリティ会計に関する研究を行うとともに、本学の生態会計論や生態会計特論などの会計学分野の講義を担当しています。院生時代に修得した専門知識やスキルが、現在の仕事によく活かされており、自分自身のキャリア・アップにつながっていることを実感しています。私にとって国際社会科学府は、夢を叶える場所です。皆さんも本学府で、是非、多くの人に出会い、多くの学びを得ることで、自分の夢を見つけてください。

曹 勁さん(CAO Jin)
国際社会科学研究府 博士課程後期経営学専攻 博士(経営学)
2013年 浙江理工大学 経済管理学部 会計学専攻卒業
2017年 横浜国立大学大学院 国際社会科学府 博士課程前期経営学専攻修了
2020年 横浜国立大学大学院 国際社会科学府 博士課程後期経営学専攻修了
修了後、横浜国立大学地域連携推進機構連携研究員兼日本経済大学経営学部非常勤講師として研究・教育に従事(2022年3月まで)
2022年 東京福祉大学社会福祉学部専任助教(2023年3月まで)
2023年4月より、横浜国立大学大学院国際社会科学研究院の専任教員として研究・教育に従事

多数の海外提携校との交流や、恵まれた研究環境が魅力です。

 博士課程前期在学中は経営学を専攻し、組織論や戦略論、研究方法論などを学びながら修論を仕上げました。修士の学生にも共同の研究室に個別の机が用意されており、毎日研究室に通っては留学生や日本人の同期の学生とコミュニケーションをとりながら勉学に励んでいました。後期課程でも経営学を専攻し、海外出身の指導教員のもと博論の執筆、調査に専念しました。その際には同じ研究室の留学生とともに地方の工場見学に出かけることもありました。横国大では教員と学生の距離が近く、学生同士、教員同士の和気藹々とした雰囲気も魅力だと思います。

 また、本学では海外と提携した事業も多く、JICAがら携わるベトナムの日越大学から来た学生を日本の工場に案内したり、日越大学と周辺の工場を訪れる機会もありました。英語力とコミュニケーション能力、様々な環境や状況に適応する能力を磨く機会に恵まれた場だと思います。

 加えて、図書館ラーニングアドバイザーや資料室RAのアルバイトもあったので経済的にはかなり助けられました。全体として学生に研究に専念できるよう多くのサポートに恵まれていたと思います。

 在籍時に非常勤講師と学振研究員(DC2)を、修了後は西武文理大の専任講師を経て小樽商大の准教授として研究教育に取り組んでいます。

木田 世界さん(Sekai Kida)
国際社会科学府 経営学専攻 博士(経営学)
2015年 横浜国立大学 経営学部 国際経営学科 卒業
2017年 横浜国立大学 大学院国際社会科学府 経営学専攻 修了
2020年  横浜国立大学 大学院国際社会科学府 経営学専攻 修了
2020年  独立行政法人日本学術振興会 (特別研究員(DC2))
2020年  嘉悦大学 経営経済学部 (非常勤講師)
2020年  西武文理大学 サービス経営学部 サービス経営学科 (専任講師)
2022年 小樽商科大学商学部商学科 准教授 現在に至る

充実した研究環境で先生方のきめ細かな指導のもと、意欲の高い学生達とともに学ぶことができます

 私がこの大学院を選んだ理由は、自分の研究したいことを研究できる環境と、そして丁寧な指導をしてくださる先生方が揃っていると考えたからです。実際にこの大学院には、経営系の書籍や雑誌は古いものから最新のものまで充実しており、資料で困るということはほとんどありませんでした。また入る前に想像していた通り、先生方からはとても丁寧な指導を受けることができました。時には研究について厳しいご指摘をいただくこともあれば、時には大学院を経験された先輩として、大学院生活についてのアドバイスをいただくこともありました。

 またこの大学院では、日本だけでなく海外からきた学生とともに、切磋琢磨することができます。私の場合、中国出身の同期のゼミ生達と一緒に過ごすことができた博士課程前期の2年間は、とても貴重な経験でした。母国語・日本語・英語と最低3か国語を使い分けながら研究をする同期の姿を見るたびに、「自分も負けていられない」と励まされていました。そのときの同期とは大学院を修了した今でも連絡を取り合うほどです。海外からの意欲の高い学生と、互いに刺激し合いながら研究できることもこの大学院の良いところの1つだと思います。

 私は現在、広島県にある福山平成大学経営学部に所属しています。そして大学院で学んだことを活かしながら研究活動に励む一方、大学で会計学系の講義を担当しています。充実した研究環境で先生方のきめ細かな指導のもと、意欲の高い学生達とともに学びたい人には、この大学院に進学することをおすすめします。

宗像 智仁さん(Tomohito Munakata)
国際社会科学府 経営学専攻 博士(経営学)
2016年 横浜国立大学 経営学部 経営学科 卒業
2018年 横浜国立大学大学院 国際社会科学府 博士課程前期 経営学専攻 修了
2021年 横浜国立大学大学院 国際社会科学府 博士課程後期 経営学専攻 修了
現在は福山平成大学 経営学部の専任教員として研究・教育に従事

一度社会人を経験したあと大学院で学ぶ意義は大きいです

 私がこの大学院で学ぼうと思った理由は、経営学の各分野の著名な先生方の指導を受けられること、多様な背景を持った学生との交流を通して、より実践的に経営学を学べることの2点です。

 博士前期課程は2年という短い期間で修士論文を完成させる必要があり、不安を抱くこともあると思います。しかし、自分から学ぶ意欲さえあれば、研究のプロである先生方が論文の書き方から自分とは異なる視点まで、さまざまなアドバイスをくれるため心配ありません。私の場合、1年生の間は、基本的に先行研究のレビューを週1回指導教員に報告する形で進めていきましたが、指導教員からは毎回参考になるコメントをいただき、それをヒントに研究を進め、論文の全体的な方針を定めていくことができました。

 また、ここでは先生方からだけではなく、他の学生からも多くのことを学べました。大学院では特に、留学生の割合が高く、海外のビジネスや文化などについて日常の会話から知ることができますし、社会人MBAコースの講義を受けることもできるため、現役で活躍する社会人の先輩方から様々な業界の事情を教えてもらうこともできます。一度社会人を経験した私でもそれぞれ異なる背景や経験を持つ方々と交流したことで日々新たな発見や気づきを得ることができました。

 最後にこれまでを振り返ってみても、先生方や仲間をはじめとして人に恵まれた大学院生活だったと思います。

湯山 聖人さん(Yuyama Masato)
国際社会科学府 博士課程前期経営学専攻 修士(経営学)
2019年 横浜国立大学 経営学部卒業後 矢崎総業株式会社で生産技術職に従事
2021年 横浜国立大学大学院 博士課程前期経営学専攻入学
2023年 横浜国立大学大学院 博士課程前期経営学専攻修了後 野村総合研究所に経理職として入社

充実した教育環境の中で、自分の可能性を追求しながら、研究者としての能力を育むことができます。

 私がこの大学院を選んだ決め手は、教育プログラムが非常に充実しており、経営学専攻の学生として、会計やマーケティングなど他の分野の授業も自由に選ぶことができ、自身の知識を広げることができる点です。

 大学院の2年間は、経営学専攻の授業の中に英語で行われる授業が多数ありましたので、英語を使用した文化交流を通じて常に刺激を受けることができました。また、会計と簿記の授業も設けられていたため、それらを受講することで簿記の資格を取得し、数字の視点から企業の経営活動を分析する能力も身につけました。さらに、統計学や定性分析、有名な論文の構造分析に関する授業を受けることもできたため、多分野の知識を身につけた上で、自分が研究したいテーマを特定し、研究の意義を見出して適切な研究手法を用いた論文を執筆できました。

 一番感動したのは、教授は常に学生たちの個性的な発想を導き出し、学生たちの考えに耳を傾け、平等な立場で学生たちをサポートする姿勢でした。卒論テーマの確定からジャーナルへの投稿まで、研究への意欲や戸惑う部分を教授に伝えると、常に熱心かつ貴重なアドバイスを頂けます。

 現在は、富士通株式会社でシステムエンジニアとしてIT関連の業務に従事しています。在学中に習得した会計、経営、統計の知識や論文執筆によって養ったロジック思考を活かし、企業の経営課題を特定し、IT導入を通じて企業全体の経営改善に貢献しています。強い学習意欲を持ち、一流の研究者のような研究能力を確実に身につけたいという学生には、この大学院を心より勧めます。

韓 嘉欣さん(Han Jiaxin)
国際社会科学府 博士課程前期経営学専攻 修士(経営学)
2017年  海南大学 外国語学部卒業
2023年  横浜国立大学大学院 博士課程前期経営学専攻修了後、富士通株式会社 システムエンジニアとしてIT関連の業務に従事

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